AGIXとは?Anthropic・SpaceX・Nuroにも投資できるAI ETFを調べてみた

少し気になるETFを見つけてしまいました!

今回調べるのは、NASDAQに上場しているAGIXです。正式名称は、KraneShares Artificial Intelligence & Technology ETF。名前の通り、AI関連企業に投資するETFです。

ただ、これだけ聞くと、正直よくあるAI ETFに見えます。またNVIDIAやMicrosoft、Googleとかが入ってるやつでしょ?という感じです。

実際、上位銘柄にはNVIDIA、Alphabet、Microsoft、Meta、Amazon、Apple、Broadcom、TSMC、Tesla、Palantirなどが入っています。

この時点でかなり王道のAI・ハイテクETFです。

ただし、このAGIXがちょっと面白いのは、未上場企業にも投資しているところです。

具体的には、Anthropic、SpaceX、Nuroなどです。

おん?!急に面白くなってきました。Anthropic。SpaceX。Nuro。これらは通常、普通の個人投資家が直接買うのはなかなか難しい企業たちです。

それをETF経由で少しだけ持てる。これがAGIX最大の特徴だと思います。

AGIXの基本情報

AGIXの基本情報を整理してみます。

項目内容
ティッカーAGIX
正式名称KraneShares Artificial Intelligence & Technology ETF
上場市場NASDAQ
運用会社KraneShares
設定日2024年7月17日
経費率0.99%
運用資産約5.6億ドル
投資対象AI関連の公開企業・未上場企業

経費率は0.99%です。正直、安くはないです。S&P500やNASDAQ100の低コスト投信と比べると普通に高く感じます。

ただ、AGIXはただのインデックスETFではなく、未上場企業も組み入れる少し特殊なETFです。

なので、この0.99%を「高い」と見るか、「未上場AI企業へのアクセス料」と見るかで評価が変わります。

個人的には、コア資産として持つには高い。でも、夢枠・サテライト枠として少額持つなら、まあ分からなくもない。そんな印象です。

ひとまず私は「買わない」の判断です。凄い魅力的なETFではありますが、QQQやナスダック100で十分かなぁと。

AGIXの上位保有銘柄

AGIXの上位保有銘柄はかなり分かりやすいです。

順位銘柄比率
1NVIDIA4.96%
2Alphabet4.33%
3Microsoft3.94%
4Meta Platforms3.85%
5Amazon3.50%
6Apple3.27%
7Broadcom3.05%
8TSMC2.78%
9Tesla2.56%
10Palantir2.31%

ほぼAIオールスターです!

NVIDIA、Microsoft、Google、Meta、Amazon、Apple、Broadcom、TSMC。AI半導体、クラウド、広告、インフラ、データセンター、AIアプリ、全部まとめて持つ感じですね。

この時点で、AIテーマへの分散投資としてはかなり分かりやすいです。

ただし、私の場合はすでにFANG+、NASDAQ100、レバナス、S&P500を持っていて、AGIXの上位銘柄はすでにかなり持っている状態です。

なので、AGIXを買う理由がNVIDIAやMicrosoftを持ちたいというだけなら、正直あまり意味は無いです。

それならFANG+やNASDAQ100でOK。では、AGIXの何が面白いのか。それが未上場企業への投資です。

AGIXの最大の特徴は未上場AI企業への投資

AGIXは、2026年5月時点で以下の未上場企業を保有しています。

未上場企業比率
Anthropic1.84%
SpaceX1.08%
Nuro0.71%
合計3.63%

AnthropicはClaudeを開発しているAI企業。SpaceXは言うまでもなく、宇宙・衛星・通信インフラの化け物企業。そしてNuroは自動運転・自律走行系の未上場企業です。

このあたりにETF経由で投資できるのは普通に面白いですね。

特に日本の個人投資家からすると、未上場のAnthropicやSpaceXに直接投資するのはかなり難しいです。

なので、AGIXはある意味で、

「上場AI株+未上場AIユニコーンへのスパイス」

みたいなETFです。この表現が一番しっくりくるかなと思いました。

ただし、ここで勘違いしてはいけないのが、未上場企業の比率は合計で「3.63%」程度です。少なっ!

つまり、AGIXを買ったからといって、AnthropicやSpaceXにガッツリ投資できるわけではありません。あくまで少しだけです。ここを過大評価すると期待した効果は得ることはできないと思います。

「AGIXを買えばAnthropicとSpaceXに投資できる!」は間違いではありません。でも、正確には、

「AGIXを買えば、ポートフォリオの一部としてAnthropicやSpaceXにも少しだけ触れる」

です。この違いは大事です。

AGIXのパフォーマンス

AGIXは2024年7月に設定されたばかりの新しいETFです。なので、まだ長期の実績はありません。

ただ、設定来ではかなり強いパフォーマンスを出しています。

期間パフォーマンス
1カ月+21.33%
3カ月+11.25%
年初来+8.04%
1年+54.96%
設定来+59.44%

普通に強い!これはAI相場に乗れているETFということで間違いなさそう。ただ、設定日が2024年7月なので、まだ下落相場を殆ど経験していません。

AIバブル崩壊、金利急騰、NASDAQの大幅調整、未上場株の評価額切り下げ。そういう地獄イベントをまだ十分に通っていないです。

なので、今のパフォーマンスだけを見て「これは凄いETFだ!」と判断するのは時期尚早。調子が良い時のテーマETFは、だいたい全部強く見えますからね。

問題は、逆風が来た時にどれだけ耐えられるかです。

AGIXのメリット

AGIXのメリットは、主に4つあります。

AIバリューチェーン全体に投資できる

AGIXは、AIのハードウェア、インフラ、アプリケーションをまとめて狙うETFです。

NVIDIAのようなAI半導体だけではなく、クラウド、データ、ソフトウェア、AIアプリ、インフラ系にも分散されています。

AIテーマを広く持ちたい人には分かりやすいETFです。

AnthropicやSpaceXなど未上場企業に触れる

これが最大の特徴です。普通のAI ETFでは、未上場企業には基本的に投資できません。

でも、AGIXはAnthropic、SpaceX、Nuroなどを一部保有しています。

個人投資家がアクセスしづらい企業にETF経由で触れる。ここは素直に面白いです。

上位銘柄はかなり強い

NVIDIA、Alphabet、Microsoft、Meta、Amazon、Apple、Broadcom、TSMC。このあたりは、現在のAI時代の中心にいる企業です。

AIモデル、クラウド、広告、半導体、データセンター、スマホ、ソフトウェアと、世界のインフラ企業をしっかりとカバーしています。

AIテーマを1本でまとめられる

個別株を選ぶのが面倒な人には、こういうETFは便利。AI関連銘柄は数が多すぎて、一体何を買えばいいのか分からないという人にはお勧めできるETFだと思います。

NVIDIAを買うのか、Palantirを買うのか、TSMCを買うのか、Microsoftを買うのか、Anthropicに触れたいのか。全部考えると結局ガチャガチャと売り買いしてしまい、パフォーマンスはどんどん下がっていきます。

でも、AGIXなら、AIテーマを1本でざっくり持てます。これはETFの良さですね。

AGIXのデメリット・リスク

一方でリスクもかなりあります。ここを見ずに買うと、たぶん後で反省文を書くことになります。

経費率が高い

経費率0.99%は高めです。長期で持つなら、コストは普通に効いてきます。

S&P500やNASDAQ100の低コスト投信と比べるとかなり高いので、AGIXを長期&コア資産にするのは個人的には微妙かなと思います。

FANG+という高コストの投信をNISAにぶち込んでる私が言うのもなんですが汗

FANG+やNASDAQ100とかなり重複する

これは私にとってかなり重要な要素です。なぜなら、私はすでにFANG+、NASDAQ100、レバナス(TQQQ)、S&P500を持っています。

そうなると、AGIXの上位銘柄はかなり被ります。

NVIDIA、Google、Microsoft、Meta、Amazon、Apple、Broadcom、Tesla・・・このあたりはもう十分持っているわけで、AGIXを追加するとさらにAI・大型テック寄りになってしまいます。

また、これらの銘柄が強い時はいいですが、崩れる時も一緒に全力被弾します。分散しているようで実は同じ方向に賭けているというのは、テーマETFあるあるですね。

未上場株の評価が難しい

Anthropic、SpaceX、Nuroのような未上場企業は、上場株のように毎日市場で価格が決まるわけではありません。

評価額の透明性、流動性、売却のしやすさには注意が必要です。しかも、未上場企業は夢がある反面、情報が少ないです。

上場企業のように四半期ごとの決算資料を誰でも細かく見られるわけではありません。ここはメリットでもあり、リスクでもあります。

AIテーマそのものが過熱するリスク

AGIXはAIテーマど真ん中のETFです。AI相場が強い時はかなり伸びます。

でも、AI投資の採算性に疑問が出たり、生成AIの収益化が思ったほど進まなかったり、金利が上がってグロース株が売られたりすると、普通に大きく下げる可能性があります。

AI ETFは夢がありますが、夢があるものはだいたいボラも高め。夢だけ見て買うと、結局は握力が持たずに途中で投げ出してしまうのではないでしょうか。

AGIXは私のPFに必要か?

ここが一番大事です。AGIXは面白いです。かなり面白いです。ただ、私のPFに絶対必要かと言われると、正直そこまでではありません。

なぜなら、すでにFANG+、NASDAQ100、S&P500、レバナスを持っているから。つまり、AGIXのメイン部分である大型AI株はすでにかなり持っている状況です。

私がAGIXを買う理由があるとすれば、「未上場AI企業の株式を保有することができる」という点です。Anthropic、SpaceX、Nuro等。

PFに少しだけ未上場AI企業を入れたいという目的があり、かつAI関連企業に関連する企業の株を持っていない場合であれば、AGIXはありかなと思います。

ただし、比率はかなり抑えて、あくまでもサテライト枠としての保有がいいと思います。

位置づけ判断
コア資産なし
サテライト枠あり
夢枠あり
全力投資なし

買うとしても、総資産の1〜3%くらいで、多くても5%未満に抑えてPFにスパイスを加えるくらいでちょうど良いかなと思います。

間違ってもAGIXに全ツッパして「AnthropicとSpaceXに賭けるぜ!」みたいなことは無しです。それだとETF投資ではなく、もはや未上場AIユニコーン信仰です。危険が危ない。

AGIXを買うならどんなタイミング?

AGIXはAIテーマETFなので、買うタイミングはかなり大事です。AI相場がめちゃくちゃ盛り上がっている時に飛びつくと、普通に高値掴みになる可能性があります。

特に今はAI関連株の期待がかなり高いです。NVIDIAも、Palantirも、Broadcomも、AIインフラも、かなり見られています。

こういう時に「乗り遅れたくない!」で買うのは、だいたいFOMOです。

株式投資でよく聞く「FOMO」とは?高値掴みの原因になる「置いていかれる恐怖」について
投資をしていると、たまにこういう瞬間があります。え、もうこんなに上がってるの?昨日買っておけばよかった・・・ここで買わないと、もう二度と安く買えないんじゃないか?みんな儲かってるのに、自分だけ置いていかれてる気がする!これがいわゆるFOMO…

買うなら、個人的には以下のようなタイミングです。

  • NASDAQ100が大きく調整した時
  • AI関連株が決算後に売られた時
  • AGIXがNAV近辺、またはディスカウント気味で買える時
  • AnthropicやSpaceXなど未上場株のIPO期待が過熱しすぎていない時
  • 自分のPF全体でAI・NASDAQ比率が高くなりすぎていない時

要するに、追いかけ買いはしない。面白いETFだからこそ、焦って買わないという点は特に気を付けるようにしましょう。

まとめ:AGIXは面白いけど主力にするETFではない

AGIXはかなり面白いETFだと思います。NVIDIA、Microsoft、Google、Meta、Amazon、Apple、Broadcom、TSMCなどの大型AI株を持ちながら、Anthropic、SpaceX、Nuroのような未上場企業にも少し触れることができます。

これは普通のAI ETFにはない特徴ですね。特に、未上場AIユニコーンにアクセスしたい個人投資家にとっては、かなり気になるETFだと思います。

ただし、コア資産としては微妙です。経費率は高めでAIテーマ集中。FANG+やNASDAQ100との重複も大きく、未上場株の流動性・評価リスクもある。

なので、私の中ではAGIXは、「AIユニコーンへの夢を少しだけ買うサテライトETF」という位置づけです。

ガッツリ主力にするものではないかなぁと・・・。サテライトや少額で楽しむ枠ですね。

AIの長期成長に乗りつつ、AnthropicやSpaceXへの夢も少し乗せる。そのくらいの距離感がちょうどいいんじゃないかと思います。

AI相場はまだまだ熱くて、今後さらに加速度的に株価は騰がっていくと思います。ただし、面白くて調子のよいものほどボラティリティも凄まじい。

これはAGIXも同じです。買うなら少額で追いかけ買いはしない。コアはあくまでS&P500やオルカン、そこからさらに攻めるならFANG+やNASDAQ100で十分かなと。

AGIXはこのルールで見ていきたいと思います。

※データはKraneShares公式サイト、公式プロスペクトス、AGIX公式リリースをもとに2026年5月時点で確認。保有銘柄・比率・ETF価格・NAVは変動します。

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